川畑那奈 個展「複数の襞を接ぐ」

川畑那奈 個展「複数の襞を接ぐ」のポスター。黒い背景に、枝分かれした突起を持つ管状の形が緑と赤で描かれている


この度、COPYCENTER GALLERYでは、川畑那奈(@nana_kawabata_77)による個展「複数の襞を接ぐ」を開催いたします。

展覧会概要

川畑は、アニメーションを主な手法として用いながら、トランス・スケールな身体を生み出す装置としての風景をテーマに制作を続けています。

本展では、生物が共通で保有するチューブ状の身体をキーワードに、私たちの自己の境界線を揺るがすことを試みます。

私たちは自身の身体を、完全な肉によって構成されたものとして捉える傾向にあります。「ヒトガタ」などは、私たちの思考が記号的な自己によって、無意識のうちに支配されていることを示しているはずです。

しかし、私たちは肉の塊のように思える一方で、絶えず大量の他者を取り込み続けていることも事実です。例えば食事とは、何者かの身体の皮膜を破り、毀損することで、自らの身体の資源へと変化させる行為であるとも言えます。

チューブを一生物の単なる生命維持装置ではなく、複数の存在を繋ぎ合わせる「場」として捉えなおしたとき、越境的な身体がそこに立ち上がってくるのではないでしょうか。

出展作品の一つである「地の内臓(2025)」では、地球のプレートの裂け目を人間の身体における口や肛門として捉えます。そのように考えたとき、複数のプレートにまたがるように位置する日本は、絶えず地球の呼吸や蠕動(ぜんどう)に晒され続けていると言えます。巨大な身体にとっての内臓、自然の中の人間というような日本的価値観を通じ、目の前の大地を私自身の身体として感じ取ること試みます。

そして、新作の「複数の襞を接ぐ(2026)」では、身体というチューブを通過することで起こるのは、何者かの死や消失ではなく生死の反転であり、存在の一時的な折り畳みであると考えます。自己は、自らと世界の境界に生じる「摩擦」を通じて発生すると言います。では、臓器の界面で生じる摩擦に意識を向けたとしたら、どのような「私」が形成されるのでしょうか。チューブにおいて巻き起こる「何者か」→「わたし」という越境を、摩擦として感じ取ることは、私たちのヒトガタの自己に亀裂を入れるはずです。

この機会にぜひご高覧ください。

障子のある暗い室内に置かれた、紫色の線画が映る台形のスクリーン
黒い背景に、枝分かれした突起を持つ管状の形が緑と紫で描かれた作品

開催概要

展覧会名 川畑那奈 個展「複数の襞を接ぐ」
会期 2026年11月8日(日)〜11月15日(日)
開場時間 14:00〜20:00(最終日17:00終了)
会場 COPYCENTER GALLERY
住所 〒173-0004 東京都板橋区板橋4-4-2 ミクニビル 1F/B1F
アクセス 都営三田線 新板橋駅 A3出口より徒歩1分 / JR埼京線 板橋駅 西口より徒歩6分
設営協力 尾中彩美
助成 横浜美術大学

In English

「複数の襞を接ぐ」
Solo exhibition by Nana Kawabata

Dates November 8 (Sun) – November 15 (Sun), 2026
Hours 14:00–20:00 (until 17:00 on the last day)
Venue COPYCENTER GALLERY
Address Mikuni Bldg. 1F/B1F, 4-4-2 Itabashi, Itabashi-ku, Tokyo 173-0004